箔押しをするときの注意点を事前確認とデータ作成についてまとめてみました。
事前確認は必須
使用する用紙や表面加工の内容と箔の相性の確認は必須です。
凸凹のある紙に箔押しした場合やPP加工などの表面加工などががある場合、紙にうまく圧着しないおそれがあります。また毛羽立った紙に押した場合には、箔が剥がれてしまうこともあります。完成したらイメージが違うことの、事前に確認を取ることをおすすめします。
また、箔自体も在庫の事前確認が必要です。
金や銀など、よく使用される箔なら在庫がある場合がほとんどですが、特殊な箔の場合は取り寄せる必要があり、その場合は1本丸ごと発注する必要があるので割高になってしまいます。
データ作成の注意点
1.箔押しだけのデータを作る
箔押しは、カラーやモノクロの印刷が完了した後の工程です。
印刷で刷られた紙の上に、箔を押していきます。
箔の版は、モノクロやカラーの印刷とは別の版を使います。そのため、箔押しだけのデータを作成する必要があります。
例えば4色の名刺に、ロゴを箔押しにする場合、カラー印刷用のデータと箔押し用のデータが必要になります。
2.仕上がりサイズと同じサイズでつくる
箔押し用紙の一部分に施す加工です。箔押しの正確な位置を示すために、仕上がりサイズ表紙と同じサイズでデータを作ります。
たとえばA4サイズなら、箔押しデータもA4サイズに設定します。
3.印刷データの箔押し部分は白抜きしない
印刷用のデータで、箔を押す部分を白抜きにすると、箔が合わずずれて下地の白が細く出てしまうので、白抜きせずに箔押しする部分もデザインをつなげておきます。
4.グラデーション、半透明は使用しない
箔押し用のデータは、箔押し部分を金属っぽい色やグラデーションにする必要はなく、黒一色のK100%、不透明度100%で作成してください。
箔は通常のインクと違って、色の濃淡やグラデーションの表現はできません。絵の具ではなく、銀紙を切り貼りするようなイメージです。
5.細かい文字や模様に注意
箔は、通常の印刷のように細かい表現はできません。箔が擦れたり、位置がズレたりするおそれがあるためです。
文字のフォント数や太さなど、事前にご相談ください。
6.指定する面積内におさめる
箔押しのデータは表紙と同じサイズで作りますが、箔押しは紙面の一部に加工します。予定している面積より箔押し部分が大きくならないように箔押し用データを作成しましょう。
※大きくなると版代、箔押し代が高くなります。
7.箔押し位置見本をご用意ください
版下データを原寸でプリントアウトした箔押し位置見本をご用意ください。
箔押しについてはもう一度こちら「箔押しの仕組み」を確認してください。
次の記事「箔押しのメリット・デメリット」を読む。